ご挨拶

会報「菜の花」は年7回発行です。巻頭言を抜粋しました。

                菜の花220号(5月号)巻頭言

 

要約筆記者養成講座と県障害者条例

 

                      理事長 平下 豊

 令和6年度の活動が開始されています。

千葉県中途失聴者・難聴者協会は、例年要約筆記者養成講座への協力をしています。

千葉聴覚障害者センターで開催する県、千葉市、船橋市の3講座です。

県前期の手書き・パソコン講座は、今年は夜間で520日から開催されます。

1回から4回までの「聴覚障害の基礎知識」・「要約筆記の基礎知識Ⅰ」の講義を難聴講師が担当します。また、後期講座は県、千葉市、船橋市の3か所です。

県は4月20日から始まっています。千葉市は5月15日から、船橋市は6月25日から開始します。受講生はノートテイクや全体投影の講演会や会議場面を想定した現場実習を体験します。そのときに地域の会員に協力をお願いしています。

要約筆記者養成講座に協力することは千葉県中途失聴者・難聴者協会として最重要事項です。今年度の活動計画に記載された私たちの活動は全て要約筆記者なしではできません。一人でも多くの受講生が合格出来ますように要約筆記者養成講座にかかわっていきたいと思いますので、依頼された時にはご協力の程よろしくお願いします。

 障害者差別解消法が改正されましたが、千葉県には全国に先駆けて平成197月に施行された、障害のある人に対する差別をなくすとともに理解を広げ、誰もが暮らしやすい社会をつくることを目的とした「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」があります。

民間業者が適切に障害のある人に対する合理的配慮を提供できるように併せて様々な広報、周知がされていきます。「この条例において『差別』とは次の行為をすること及び障害のある人が障害のない人と実質的に同等の日常生活又は社会生活を営むために必要な合理的配慮に基づく措置を行わないこという」とされています。

この中に第2条8イ、「障害を理由として、障害のある人に対して情報の提供をするときに、これを拒否し、若しくは制限し、又はこれに条件を課し、その他不利益な取り扱いをすること」があります。

聴覚障害者に対するこれは差別だと感じた事があれば協会にご連絡ください。

この県条例の中に、地域相談員の規定があります。不合理な相談内容を受けて、広域専門指導員と相談し県庁に交渉したこともありました。

現在は、船橋市、市川市、野田市に中途失聴者・難聴者の相談員が登録されています。

 

 

 


                菜の花219号(4月号)巻頭言

                     おしゃべりで健康維持を           

                                                 理事長 平下 豊

 

 障害者差別解消法の改正が4月から施行されています。障害者雇用率も引き上げられてい ます。義務化された合理的配慮を過重な負担を掛けない範囲で求めて行きましょう。障害の ある人の困難を解消するための配慮です。正当な理由なくサービスや機会の提供を拒否する 。 提供に当たり、障害のない人にはない条件を付ける事は差別です。病院、会社、行政機関や 自己啓発の講座、講演会など要約筆記を必要とする場面はたくさんあります。困っている事 などを恥ずかしがらずにノートテイクを依頼していきましょう。先ずは問い合わせをして下 さい。福祉サービスの発展に繋がっていきます。協会としては行政に対して継続してヒアリ ングループの設置を要望しております。ヒアリングループは音声を磁気情報に置き換える機 械です。補聴器や人工内耳にテレコイルが有ると磁場に有る音声を検出してヒアリングルー プから明瞭に聞こえます。そうする事で健聴者と同時に平等に音声情報を聞くことができま す。合理的配慮としての要望をしていきます。 こんな話を聞きました。「最初は椅子から片足を上げて立ち上がれなかった人が、最後に はできるようになりました。」さてこれは何の講座でしょう?実はボイストレ-ナーの発声 訓練講座でした。声出しのレッスンをして喉の筋肉が鍛えられたからだそうです。聞こえに くくなると、人とのコミュニケーションを恥ずかしさから避けるようになる傾向があります 。コロナ禍での自粛の影響も今は多くありますし当然喋らないことの影響で、喉の筋肉が衰 えてそれが体力維持にも影響しているのです。仲間との楽しいおしゃべりも健康維持のため に必要です。令和6年度の活動が始まっています。例会や交流会など印旛・北・南事務所と 広域例会の予定を別ページに掲載していますので、是非出掛けて下さい。また、行政主催の 中途失聴者・難聴者向け手話講習会も各市で開始されています。要約筆記者のいる講座は分 かりやすく好評です。参加して理解を深めてください。読話学習会は新京成習志野駅すぐの 船橋市身体障害者福祉センターで5月24日から開始されますが、参加の申し込みは5月7 日です。会員以外の方も参加可能ですのでお誘いしてください。聞こえのサポーター講座の 説明会は6月2日(日)に柏市、9日(日)に船橋市で開催します。体験談者や筆談アドバ イザーや運営スタッフとしてご協力をお願いしていきますので説明会にご参加ください。講 座としては6月2日夜から松戸市で開始されていきます。  令和6年度の通常総会は、5月26日(日)午後から船橋市中央公民館6階講堂にて開催 いたします。詳細は5月号にてご案内致します。今年度の「千葉県中途失聴者・難聴者の集 い」は、11月9日(土)・10日(日)に佐原での開催を計画中です


               菜の花218号(2月号)巻頭言

能登半島地震義援金にご協力をお願い致します

理事長 平下 豊

1月1日夕方に能登地方を震源とした大きな地震が発生しました。被災に遭われた皆さまに対しまして心よりお見舞い申し上げますと共に、被災地の1日も早い復興を心からお祈り申し上げます。全難聴では、被災された中途失聴者・難聴者、関係者への支援のための「災害義援金」を募ることに致しました。別ページに掲載されております全難聴の口座に直接振り込みされるか、千葉県中難協にお預け頂いても構いません。これまでにお預かりした義援金は全難聴の口座に送金致しました。引き続き皆様の温かいご支援を宜しくお願い致します。

120日に市川市の総合防災訓練が実施されました。別ページに掲載されていますが、コロナ禍により縮小していた訓練規模を改め、各小学校区防災拠点協議会と市職員による「避難所の開設訓練」でした。段々といつもの避難した住民による開設訓練が実施されてくると思いますが、参加して改めて感じたのは避難所での文字情報の必要性でした。テレビの報道で避難所の様子を見てもやはり文字情報が色々な所に掲示されていました。障害者団体連絡会として様々な意見をまとめて行政に要望していきます。

スマホの緊急地震速報が鳴り響きましたが、千葉県ではそんなに揺れないのかと思っていたら長く大きく揺れました。千年に一度規模の地震などと報道されました。高校時代の同級生が輪島市の朝市通り近くに住んでいて心配していました。安否確認が取れたのは2月に入ってからでした。災害はいつ発生するかわかりません。今回の地震も誰もがお休みの元旦で初詣に行き家に帰った時でした。千葉県の房総半島も風雨に弱く、直ぐに電車のストップや道路の通行止めがあります。必要とする時に文字情報を確保出来る事が無事安全に生きる残る第一歩です。

3月3日日曜日午後3時から、この様な災害時に備えて全要研が実施する「災害時における中途失聴・難聴者への遠隔通訳&支援事業」の説明会が開催されます。全要研公式ラインアカウントに登録すると、直接必要とする様々な情報を提供していただけます。スマホ持参で是非参加してライン登録をして下さい。菜の花2月号が到着する日は締め切りを過ぎているかもしれませんが、別紙の申込用紙で追加連絡をすれば会員以外でもどなたでも参加できます。

 

3月30日土曜日13時から、読話学習会でご指導を頂いている千葉県中央障害者相談センターの宮崎先生による「聞こえの学習会」を開催します。補聴器・人工内耳の紹介と上手な付き合い方をお話頂きます。こちらもどなたでも参加できますので、聞こえにくい方にお声掛けしてください。

               菜の花217号(1月号)巻頭言