用語集

耳マーク

「聞こえない・聞こえにくい」と、日常生活の上で人知れず苦労をします。

聴覚障害者は、障害そのものが分かりにくいために誤解をされたり、不利益なことになったり、危険にさらされたりするなど、社会生活の上で不安は数知れなくあります。「聞こえない」ことが相手に分かれば相手はそれなりに気遣ってくださいます。

目の不自由な人の「白い杖」や「車イスマーク」などと同様に「耳が不自由です」という自己表示が必要ということで、考案されたものが耳マークです。

耳に音が入ってくる様子を矢印で示し、一心に聞き取ろうとする姿を表したものです。

耳マークは「きこえない」ために様々な場で苦渋を味わった難聴者が考案したアイデアであり聞こえの向上、保障を求めていく積極的な生き方の象徴であります。

(一般社団法人 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会から画像・文章引用)

 

要約筆記

話の内容をその場で文字にして伝える筆記通訳のこと。「話すスピード」は「書くスピード」より数倍も速くて文字化できないため、話の内容を要約して筆記するので「要約筆記」といいます。

  聴覚障害者が1~2人の場合はノートテイク、会議の時などはOHC(オーバー・ヘッド・カメラ)という大投影機の上で書き、又はパソコンを使ってスクリーンに映し出す方法があります。中途失聴者・難聴者、高齢難聴者や聞こえにくい方のコミュニケーション支援の一つです。

 

聞こえのサポーター講座

 聞こえにくい人への配慮や心遣いを学び、筆談で楽しい対話ができるサポーターを育てる講座です。民間企業でも合理的配慮が義務化されました。超高齢社会の進行とコロナ禍の影響に伴う聞こえにくい人の増加にこの講座の重要性は一段と増しています。

 

人工内耳

 重度の難聴者が聞こえを取り戻すための装置で、内耳に挿入された電極から直接聴神経に、電気信号を送って音を伝えます。

人工内耳の仕組みは体外に装着する送信部と体内に埋め込む受信部があります。

手術には健康保険が適用されます。入院期間は1週間程度で、人工内耳埋め込み手術のあと、聴覚・言語のリハビリテーションを開始します。

 

補聴器

 マイクで拾った音を増幅して耳に届ける機器。補聴器の種類は、耳かけ型、耳穴型、ポケット型などがあります。認定補聴器技能者のいるお店で購入されることをお勧めします。

 

日本手話

話し言葉と異なる独自の文法と単語とを、手指の動きや表情を使って表現する言語。

日本語対応手話

日本語を母国語とする、中途失聴者や難聴者の言葉に合わせて、手指の動きや表情を使って表現する言語。

読話

読話とは口の形や動きから相手の言葉を読み取る方法です。

指文字

日本語の五十音の一つひとつを指の形で表したもの。手話にない単語や固有名詞を表すときに使われる。

ヒアリングループ(磁気ループ)

 難聴者や人工内耳の聞こえを支援する設備で、マイクの音声をループアンプを通してループアンテナに伝えることにより、電磁波を生じさせ、マイクの音声だけが補聴器のTコイルを介して増幅され、聞き取りやすくなるシステム。受信するにはTモードに切り替えます。磁気誘導ループともいわれていました。